天空にそびえる絶景の「サンマリノ共和国」

天空にそびえる絶景の「サンマリノ共和国」

長靴の形をしたイタリア半島の全土がイタリアと思ってしまいますが、実はその中にはイタリア共和国のほかに、もう二つ独立国家が存在します。一つは「バチカン市国」。キリスト教の本山として有名ですね。そしてもう一つは「サンマリノ共和国」。実は、現存する共和国の中で最古の歴史を持つ国です。標高約750mの小高い山の上に作られた国は、まるで天空に作られたかのように、独特の美しい景観を持っています。今回は、イタリアの中の独立国家・絶景の「サンマリノ共和国」をご紹介します。

世界最古の共和国

世界最古の共和国

「サンマリノ」はイタリア半島の中央部、イタリアのマルケ州とエミリア・ロマーニャ州に隣接しています。世界で5番目に小さな国で、現存する共和国の中で世界最古の歴史を持ちます。正式名称は「Serenissima Repubblica di San Marino(最も高貴なる共和国サンマリノ)」。
そのはじまりは、ローマ帝国時代、キリスト教迫害から逃れるために石工・マリヌス(聖マリーノ)が仲間とともに山に立てこもり、建国したという伝説。それに基づいて、この名で呼ばれるようになったとされています。

サンマリノの町並み

サンマリノの町並み

共和国に入る門をくぐると、石造りの町並みが広がります。丘を上るように作られた町並みは、石畳の坂道が続く、情緒にあふれた景観です。車の乗り入れを規制しているため、落ち着いた雰囲気で、街歩きを楽しむことができます。
そして町の大きな特徴が、山の根づたいに張り巡らされた国を囲む城壁と、3つの塔です。日本でいうと戦国時代のように、イタリアも統一前はそれぞれの国家に別れていて、その歴史には常に戦いがありました。そんな中にありながら、ずっと共和国として独立を守り続けてきた城壁です。その頑強な城壁と3つの塔は今も当時の姿のまま残されており、訪れることができます。

ぜひ訪れたい絶景

ぜひ訪れたい絶景

塔は高く、すべてが下に小さく見えます。天気のよい日には、約20km先のアドリア海まで見えるほど、それ以上に高いものがありません。写真は、サンマリノ共和国の第3の塔。その名にある「Serenissima」は王侯への敬称でもあり、「晴れ渡った」という意味もあります。その名にふさわしく、そこからの景色は「ほぼ空」というほどに、清々しい眺望です。
断崖の丘に天に届かんとそびえ立つ石の塔、そこへ伸びる城壁。まるでおとぎの国のように魅惑的な美しさのサンマリノ共和国は、ぜひ訪れたいリストに加えたい場所です。

藤原 亮子

イタリア・フィレンツェ在住フォトグラファー&ライター。東京でカメラマンとして活動後、'09年、イタリアの明るい太陽(と、おいしい食べ物)に魅せられて渡伊。現在、取材・撮影・執筆活動をしつつ、イタリアの伸びやかな景色をテーマに写真作品も制作中。

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