ヴァッレ・ディートリア特産の果物と言えばイチジク!

ヴァッレ・ディートリア特産の果物と言えばイチジク!

南イタリアの果物と言えば、何を思い出しますか? レモンやオレンジなどの柑橘類でしょうか? 南北に細長いプーリア州はイタリア随一の果実の生産地でもありますが、その中でも中央部に位置する我がヴァッレ・ディートリア地区とその周辺の特産は3度おいしいくいただける珍しいイチジクです。

FIORONE(フィオローネ=大きな花)という名の1番めのおいしさ

FIORONE(フィオローネ=大きな花)という名の1番めのおいしさ

イチジクは漢字で「無花果」と書くとおり、花が咲きません。果実のように見える可食部が実は花なのです。当地の特産は熟しても皮が黄緑色のPetrelli(ペトレッリ)という種類のもの。この品種の一番の特徴は実(花)が2度つくことです。これは世界中に700種類以上もあると言われているイチジクの中でもとても珍しく貴重なものです。その1番目の実(花)がフィオローネと呼ばれ、その名の通り1個が大人の手のひらいっぱいの大きさにもなります。みずみずしく爽やかな甘さで、皮付きのまま丸ごと食べられます。同じく当地特産のカポコッロという豚の肩肉のサルーミとの相性も抜群です。

2番目のおいしさはFichi(フィーキ=イチジク)のしっとり濃厚な甘さ

2番目のおいしさはFichi(フィーキ=イチジク)のしっとり濃厚な甘さ

8月に入るとプーリアでも海辺の地域では2番目の実(花)が旬を迎えます。海抜400m程のヴァッレ・ディートリア地域では2週間ほど遅れてちょうど夏休みのピーク時、Ferragosuto(フェッラゴスト=聖母被昇天の祝日)の頃が一番おいしい時期です。フィオローネよりもひと回り小さめで味も濃厚なフィーキは24ヶ月熟成のカチョカヴァッロなどと一緒に食べるのが私のおすすめです。生で食べきれない程採れたらマルメラータ(ジャム)にしたり、天日で乾燥させてからトロッとしたシロップになるまで煮詰めたフィーキ・コットなどに加工します。最近はジェラート屋さんでもこの時期限定でフレッシュなフィーキを使ったフレーヴァーをよく見かけるようになりました。

秋風が吹く前にFichi Secchi作り。一年中楽しめる3番目のおいしさ

秋風が吹く前にFichi Secchi作り。一年中楽しめる3番目のおいしさ

木で熟したフィーキを半分に開いて天日で数日間干した後、アーモンド、レモンピール、フェンネルシードを少量入れてもう一つのイチジクでサンドイッチ状態にします。それを低温のオーブンでゆっくりと焼いて水分を充分に飛ばし固く乾燥させて保存がきくようにしたものが、プーリア伝統のFichi Secchi(フィーキ・セッキ=乾燥イチジク)です。亡くなった義父は、「昔は疲れた時に食べるようにポケットに乾燥イチジクを2、3個入れて畑仕事をしたものだ」とよく言っていました。言わば「農民のチョコレート」とでも言えるカロリー満載の元気のでるスイーツです。この3番目のおいしさは一年中楽しめます。少し温めて食べやすい大きさに切り、ヴァニラ・アイスクリームに混ぜてもよし、ウイスキーやアマーロなど食後酒のお供にも最高です。

ヴァッレ・ディートリア地域の隣町、San Michele Salentino (サン・ミケーレ・サレンティーノ)では毎年8月下旬にイチジク祭りが開催されています。ご興味のあるかたは、ぜひ訪れてみてくださいね。また、朝市や八百屋さん、お土産屋さんでもこの乾燥イチジクが販売されていますので、ぜひ探してみてください。お土産にピッタリですよ。

San Michele Salentino (サン・ミケーレ・サレンティーノ)で開催されるイチジク祭り
開催時期8月下旬頃
HPhttps://www.facebook.com/ficomandorlato

大橋 美奈子

プーリア中央部に位置するヴァッレディートリアはのどかな白い田舎町に囲まれトゥルッリの点在するおとぎの国のような田園地域。都会育ちの根無し草だった私がこの地に魂を掴まれて気がつけば20年。プーリアと日本の架け橋となるべく(有)ダプーリア設立し、スローライフを実践中。プーリアの魅力を発見するお手伝いが出来ればこれほど嬉しい事はありません。

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