パルマといえば、「パルミジャーノ・レッジャーノ
チーズ」

パルマといえば、「パルミジャーノ・レッジャーノ<br>チーズ」

「パルミジャーノ・レッジャーノ」をイタリア語に訳すと、「パルマの、レッジョの」。文字通り、この土地で作られるチーズだ。世界中で食べられている大きな太鼓型のチーズは、1個40kgもある。ヨーロッパEUからはD.O.P.「原産地保護保証」という認証が与えられ、この産地の気候、地域性を生かして作られる。また原料、生産方法などが厳しく規制されている。

歴史は古く、修道院で作られていた

歴史は古く、修道院で作られていた

くは1305年にパルマのシトー派の修道院で、1306年にはレッジョエミリアのベネディクト派の修道院でパルミジャーノ・レッジャーノを作っていたという記録がある。修道士たちは多くの牛を飼って土地を耕していた。この牛の出す大量の乳を長期保存する方法はないかと作られたのがこのチーズ。イタリアには珍しく、夏でも湿気が高いというこの地域の気候はチーズを長期保存するには最適だった。その上、保存することで味が良くなるというのだから一石二鳥だ。

生産方法

生産方法

生産方法は、直火から蒸気での加熱に方法が変わったのみで、昔と同じ。蒸気となったのは、火の通りを均一にするためで、「釜の形」も「銅製」というのも伝統的な方法だ。まず前日の夕方絞った乳を大きな平たいバットに入れる。翌朝、自然に浮かぶ脂肪分を取り除き、その脱脂乳と朝採れたばかりの牛乳をコーン型の釜に入れる。熱を加えながら、前日のチーズ作りで出たホエー(乳清)を入れ、さらにレンネット(子牛の胃を乾燥させたもの)を加える。レンネットが凝固剤の役目をして、ヨーグルト状に固まったところでスピーノと呼ばれる丸い形のカッターで砕く。「スピーノ」とはイタリア語で「イバラ」。昔はイバラの木でできた道具で砕いていたところから現在でもそう呼ばれている。砕いたところで、温度を上げて約55度で煮た後、火を止め、凝乳が釜の底にゆっくりと沈むのを待つ。これを引き上げ、型に入れ、3日間ほど上下をひっくり返しながら排水した後、塩水のプールで塩漬け。約20日後、塩水から引き上げ棚に置いて熟成させる。
12カ月経つとパルミジャーノ・レッジャーノ協会の検査員が来て製品検査をし、検査に通ったもののみがパルミジャーノ・レッジャーノの刻印を押され市場に出る。

パルマの食には欠かせないもの

パルマの食には欠かせないもの

パルマでは通常24カ月くらいから市場に出る。そのまま食べたり、削って詰め物に入れたり、パスタにかけたりとパルマの食卓では欠かすことのできない重要なものとなっている。パーティーなどでは、上の写真のように出して、パクパク手でとっていただく。とってもカジュアルなものだ。栄養価としてはカルシウムとリンが豊富で、この2つの成分を一緒に摂ると、カルシウムが腸から吸収しやすくなる。さらに最新の研究では、チーズの脂肪酸は飽和脂肪酸でありカルシウムと作用し高コレストロールと糖尿病を防ぐ効果があること、さらに長期熟成のチーズは高血圧症を抑える作用があることも発表されている。とは言っても、摂取量にはくれぐれも気をつけてくださいね。

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西村 明美

初めて食べたプロシュット・ディ・パルマとパルミジャーノ・レッジャーノチーズに魅される。2003年には好きだったワインを勉強し、AISイタリアソムリエ協会のソムリエの資格を取る。その後、サルメリア研修をし、パルマの食を勉強。各種コーディネート、通訳、翻訳など活動中。

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