ブルネッロワイナリーで手打ちパスタが楽しめる家族経営「トルネージ」

ブルネッロワイナリーで手打ちパスタが楽しめる家族経営「トルネージ」

フィレンツェから車で約2時間。大人気のワイン銘醸地モンタルチーノは、シエナ県南の丘の上にある、人口およそ2千人ほどの村です。ワインの里という土地柄、中心街には数々のワインショップが立ち並び、春から秋のシーズンには世界中のワインラバーが訪れます。また農業も盛んで、オリーヴオイル、ハチミツ、トリュフ、ポルチーニ、小麦など地元の食材をふんだんに使った料理をレストランでは楽しめます。今回は、5世代続く農家のワイナリーである「トルネージ」をご紹介します。

5世代続くモンタルチーノのワイン農家

5世代続くモンタルチーノのワイン農家

トルネージ家は、1800年代中頃よりモンタルチーノで農業を行ってきた家系です。ブドウの栽培からワイン作りまで長きにわたり、1967年設立されたブルネッロ・ディ・モンタルチーノの生産者組合にもブドウ栽培農家のメンバーとして名を連ねました。

トルネージ家のブルネッロ・ディ・モンタルチーノ

トルネージ家のブルネッロ・ディ・モンタルチーノ

90年代に入ると、ブルネッロのアメリカ市場での成功と地位の確立などの背景もあり、新たに多くのモンタルチーノのワイナリーが設立されます。トルネージでは主に地元消費用のフレッシュなワインをブルネッロ種から造ってきましたが、本格的に熟成タイプのブルネッロ銘柄を造ることを決めました。トルネージは1993年に自社ラベルのブルネッロワインの生産を開始します。2年後に「ロッソ・ディ・モンタルチーノ」、そして5年目の1998年にようやく彼らの初の「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」が完成しました。

畑の使い分け

畑の使い分け

セラーの案内をしてくれる長女のエリザさん
現在トルネージは、モンタルチーノの中心部と南のエリアに合わせて約5.5ヘクタールの畑を所有し、全てサンジョヴェーゼ(ブルネッロ)種のブドウで3~4種類のワインを造っています。彼らの最も重要なワインであるブルネッロ・ディ・モンタルチーノは、その年の気候に応じて標高300mある南の畑のブドウと標高570mある北の畑のブドウを使い分け、冷涼な年や多雨の年は南の温暖なエリアから、暑い年は北側のエリアのブドウを主に使用します。その年の気候に柔軟な対応をとることで、常にバランスの良いストラクチャーと深みをもたせるワインに仕上がるのです。特に標高も低い南のカステルヌオーヴォ・デッラバーテのエリアには有力なワイナリーがひしめき、タフなワイン造りには欠かせないテロワールを持っています。
家族総出でおもてなし

家族総出でおもてなし

世界中からのビジターを迎えるのは長女のエリザさん。イタリア語、ときには流暢な英語で、セラーの案内をしてくれます。また、ワイナリーではブルネッロワインの試飲とともにライトランチも可能です。それもエリザさんのマンマ、レナータさんの郷土の手料理。畑で採れた野菜のブルスケッタやラグーソースの手打ちタッリャテッレ、サラミやチーズなど、まさにトスカーナの風土と料理を味わえます。小さなグループでトルネージの家族との触れ合いのひとときを楽しみに、ぜひ訪れてみていかがでしょうか?
アジエンダ・トルネージ(Azienda Tornesi )
住所 Località Le Benducce 207 , Montalcino 53024(SI)
TEL349 093 2167
営業時間年中無休(訪問要予約)
休日パスクア、12月24日、25日、31日、1月1日

鈴木 暢彦

トスカーナ州シエナ在住。2009年渡伊。シエナの国立ワイン文化機関『エノテカ・イタリアーナ』のワインバー・ワインショップにて5年間ソムリエとして勤務。2015年~2018年までシエナ中心街にてイタリア人と共同でワインショップを経営。現地ワイナリーツアーも企画し、一般からプロの方までのアテンドで100軒以上のワイナリーへ訪問。また、日本へのイタリアワイン輸出のサポート業務も行い、イタリアワインの日本マーケットの構築に貢献している。イタリアの著名醸造家ヴィットーリオ・フィオーレ氏、パオロ・カチョルニャ氏が手がけるワインも日本へ紹介。資格・・・AISソムリエプロフェッショニスタ。

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