ようこそアーモンドの花咲く季節へ

ようこそアーモンドの花咲く季節へ

シチリア東部のエリア、とくにアーヴォラ(Avola)やノート(Noto)は、アーモンドの名産地です。黄色いミモザの花が咲く少し前の2月になると、桜によく似た美しい薄ピンクや白の花がアーモンド畑一面に咲きます。これは、一見の価値あり! 春の訪れを感じさせてくれます。初夏に収穫されたアーモンドは、シチリア料理やお菓子には欠かせない食材です。お祝いごとのお返しに使われるコンフェッティも、アーモンドの砂糖がけ。アーモンドのワイン、アーモンドペースト、アマレッティ、フルッタマルトラーナ、トローネ、アーモンドミルク、グラニータ、ジェラートなど、いろいろなものに加工されます。アーヴォラでは、「1日5粒(幸福、健康、富、子孫繁栄、長寿を意味する)のアーモンドは長生きのもと」と言われ、朝食に生アーモンドを食べる習慣が今も残っているそうです。見て美しく、食べておいしいアーモンド。私達アジア人の切れ長の目は、アーモンドのようだと比喩されているともなると、ますます親近感が湧いてきますね。

アーモンドにも種類がある

アーモンドにも種類がある

朝市メルカートにスパイスと一緒に売られるナッツ類。ひとえにアーモンドと言えども、用途によって、皮なし生アーモンド、皮付き生、皮付きロースト、パウダー状などいろいろです。アーモンドを料理ではどう使う?! と思われるかも知れませんが、パスタソース、お肉の煮込み、魚介の替わり衣……などと、シチリアでは必ず使われる食材です。レストランで習う料理教室でも、アーモンドを使ったレッスンがあります。
料理用、お菓子用に最適などとアーモンドにも種類があり、細かく分けると100種類以上もあるのだとか。その中でもシチリア産アーモンドは、他種に比べて油脂分が多くジューシーな味わいが特徴。甘味もあるため、そのまま食べても加工しても、風味とうま味が劣らないと言われています。ピッツータ(Pizzuta)、ファショネッロ(Fascionello)、ロマーナ(Romana)の3種類は、アーヴォラが原産。主にシチリア東部で育てられています。今でこそ機械化されていますが、十数年前までは真夏の8月になると、アーモンドを乾燥させるために道路に干され、それが風物詩でした。アーヴォラの「アーモンド博物館」では、アーモンドの歴史、育て方、作業行程、おいしい食べ方などを詳しく教えてくれ、アーモンドミルクの実演もしてくれます。

アーモンドのグラニータを夏の朝食に!

アーモンドのグラニータを夏の朝食に!

近年栄養価でも注目されているアーモンド。シチリアの熱い太陽で育ったアーモンドはとくに栄養満点。ビタミンが多く、ミネラル分が高く、美肌効果、アンチエイジング効果、便秘対策、貧血対策……。おいしいだけでなく、とにかく身体によい! そんな効能を知ってか知らずか、シラクーサの夏の朝食の定番は、アーモンドグラニータ。お好みでブリオッシュを頼むと、まさにシチリア風。ちぎったブリオッシュをグラニータに浸していただきます。暑い1日の始まりに食べる、ほのかに甘く冷たいアーモンドグラニータは格別です。お店によって皮付きが入っていたり、ジャリジャリ感があったり、それぞれ。自分好みのグラニータを探すのも楽しいです。「シラクーサ」では、4月〜10月にバールやジェラート屋さんでグラニータをいただく事ができます。

お家にもアーモンドの香りを

お家にもアーモンドの香りを

シラクーサの旧市街のオルティージャ島の名前がつけられている、ボディケアブランドの「オルティージャ(ORTIGIA)」。カラフルな色合いで、シチリアの史跡、モザイクなどが描かれている箱や瓶もかわいく、シチリア特有のレモンやブラッドオレンジなどのフルーツやハーブやお花などの香りがベースになっています。このラインにもアーモンドが!  アーモンドのお花を使った繊細な優しい香りの石鹸やバスソルトは、お土産にも喜ばれそうです。お部屋で香るアーモンドは美しい花が咲くシチリアの春を思い出させてくれそうです。

アーモンド博物館 Museo Della Mandorla di Avola (ムゼーオ デッラ マンドルラ ディ アーヴォラ)
住所 Viale La Pira,Avola(SR)
TEL346 700 3371
営業時間月〜金曜9:00〜12:30、15:30〜18:30
休日土・日曜

秋草 奈緒子

シチリア州東部 シラクーサ在住。 旧市街オルティージャ島にて、シチリア料理と和食のレストランla cambusa (カンブーザ)を経営。 笑いの絶えないシチリアでの生活。旅行。食事。 シチリアのシンボル、3本足のトリナクニアがあなたを待っています! (写真:パプリカと私 in シチリア)

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